2010年1月26日
クラッチのメンテナンス
クラッチは経年使用により摩擦材が摩耗し、最終的には滑り症状が発生して動力の伝達が不可能となる為に、定期的に交換するか、滑りの症状が見られ始めたら直ちに交換する事が必要である。
一般的な乾式単板クラッチの場合、「加速の際にスピードが上がらず、エンジン回転数のみが上昇する現象が度々起こり始める」事が滑りの初期症状である。オートマチックトランスミッションなどの湿式多板クラッチの場合はこの滑り症状がある日突然現れ、一気に症状が悪化する事が特徴的である。
仮にこの状態を放置した場合、摩擦板が完全に失われたクラッチプレートの金属部分がフライホイールやクラッチカバーのプレッシャープレートを切削してしまう為、最悪の場合フライホイールも使用不能となってしまう場合もある。
滑り症状の原因として、クラッチ板自体の極端な摩耗の他にクラッチ機構の調整不良も原因として挙げられる。現在の油圧式クラッチの多くはクラッチの遊びを自動調整する為、滑り症状の発生は摩擦材の寿命とほぼイコールであるが、比較的設計が古い車両に見られるワイヤー式クラッチの場合は、クラッチの遊びが手動で調整できるためにまずこの機構を用いて遊び調整を行ってみるのも良い方法である。
逆に、クラッチの遊びの設定が極端に少ない場合、クラッチの切れ不良と呼ばれる現象が発生する。クラッチペダルを踏み込んでも完全に動力が断絶されない為に、かつてのノンシンクロミッションでは走行中の変速が非常に難しくなるトラブルとなって判明する場合が多かった。現在のフルシンクロトランスミッションではある程度の切れ不良でもシンクロ機構が同調を行う為に変速その物は可能な場合が多いのだが、放置すればシンクロ機構に余計なダメージを与える事になる。現在の車両においてこの症状を判別する最も簡単な方法は、1速で少しだけ前進した後にクラッチを踏み、後退ギヤに変速してみる事である。極端なギヤ鳴りを起こして後退ギヤにシフトレバーが入らないような場合にはクラッチ切れ不良を疑うべきである。
なお、クラッチ切れ不良はワイヤー式クラッチの場合はワイヤーの遊び調整機構の微調整で解決出来るが、油圧式の場合はクラッチカバーその物の不良による自動調整機構の作動不良が原因の為、この症状が現れた場合には原則としてクラッチカバーの交換が必要になる。
クラッチの不具合の中ではやや特殊な事例ではあるが、クラッチプレートのダンパースプリングが破断する事で半クラッチ操作での衝撃が極端に大きくなったり、破断したスプリングの一部がクラッチプレートとフライホイール、或いはクラッチカバーの間に挟まり、クラッチが切れなくなるトラブルが稀に発生する場合がある。これは半クラッチを余り行わずに一気にクラッチを繋ぐ操作を多用する事で発生しやすい。この場合も、摩擦材の多寡にかかわらずクラッチプレートの交換が必要となる。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
滑りの症状が出てきたら、即交換した方が良いようです。
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